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堀日記

◆2009年8月10日(月)
【8/10 『飴ばあさん』】


ある日、大輔の耳には噂が入った。
「アメばあさんと名乗るばあさんに飴をもらうと、人生を一生ハッピーに暮らせる。」
大輔は試したかった。
毎日校門を見張った。
だが、居ない・・・・。
その噂がたって2年。。
大輔はまだ見ていた。
すると、校門に見知らぬばあさんが居た!
「さようなら」
ダーーーーーーーーーーーーーーっ!
大輔はランドセルを背負うのも忘れ、階段を駆け下りた。
校門に来たとき、ばあさんの肩を激しくゆすぶった。
「あめーーー!!あめぇーーーー!!」
「だっ誰だい?!あんたは?」
ばあさんは普通だ。
違う・・・?いや、絶対そうだ!
「あめぇーーー!!」
大輔はばあさんの持っているハンドバッグを探った。
「あ・・・あんた〜〜!!」
ばあさんは困った様子だ。
すると、飴があった。
虹色のでかい飴。
「あんた、それはあげるよ。でもね。1つ忠告。食べるときに・・・・・噛んではいけないよ・・・・・・・」
ばあさんがそういうと、質問も聞けないままいつの間にか教室にいた。
でも、手にはしっかり飴をにぎって・・・・。

家に着いたとき、部屋に入って鍵をしめた。
さっそく食べた。
「う・・・うま〜〜!!」
その飴は、今までに食べたことの無いような味だった。
本当に虹色が口の中に広がるようだった。
大輔は、どちらかというと飴を噛む派だ。
そして・・・思わず・・・・

ガリッ!!

すると、飴は口の中でラムネのように溶けだした。
まるで、舌にこびりつくように・・・。
「あ・・・でも・・・・いいかっ!」
大輔はまだ知らなかった。
このあとおきる・・・悲劇を・・・。

15年たって、大輔はもう26歳だ。
大輔は、金持ち。
大輔は、いい彼女がいる。
大輔は、長年の夢の作家になった。
大輔は、幸せ。

でも。。。誰もうらやましがらない。

大輔は青白い顔がしおれ、今にも死にそうだ。

あの飴を噛んでいらい、肉を食べてもお茶を飲んでもあの飴の味しかしない。
食べられない。

2年後、大輔は死んだ。
葬式が終わった後、あのアメばあさんの笑い声が墓地に広がった・・・。





23:48:20
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